「銀行大統合 小説みずほFG」読了
ちょっと前に「大逆転!小説 三菱・第一銀行合併事件」を読了して、次は同じく高杉良さんの「大合併―小説第一勧業銀行」を読み返そうと思ってたんです。というのも私が以前「大逆転!小説 三菱・第一銀行合併事件」を読んだ時は、「大逆転!小説 三菱・第一銀行合併事件」と「大合併―小説第一勧業銀行」を1冊にまとめた書籍だったんです(合本のような感じです)。ただ「大合併―小説第一勧業銀行」の電子書籍がどこ探して見つからず、代わりに読んだのがこの本なんです。
第一銀行は三菱銀行との合併が解消された後の1971年に日本勧業銀行と合併して第一勧業銀行となり、総資産では国内一位の銀行になった。ちなみにそれまで国内一位だったのが富士銀行。そして2002年に第一勧業銀行、富士銀行、日本興業銀行の3行が合併してみずほ銀行が誕生すわけですが、その合併までのいろんな経緯が詳細に書かれています。
2002年当時はもう社会人だったのでこの合併は覚えてる。最初に聴いた時には正直驚きましたねえ。一勧と富士は上位都市銀行だし、日本興業銀行は特殊銀行でそれなりの存在感あったし、だいたいこんなでっかい銀行が合併してうまくいくのか、しかも2行合併じゃなくて3行合併だし。なんて興味本位で見てました。
まあでもこ本読むと内情は大変だったみたいで、バブル崩壊による不良債権の増大、総会屋利益供事件また興銀はその特殊性ゆえに他の都市銀行と戦うには厳しく、日本経済においてその役割は終わったとまで言われていた時期で、3行ともそれなりの事情があったようです。もっともこの合併が発表された時は好意的に受け止められて、日本初のメガバンクが誕生する何て言われてました。でもいざ営業開始してみると凄いシステム障害で大混乱を起こす。その辺りのことは詳しく書かれてます。合併前は3行とも違うシステムを使っていて、合併する時にその辺の調整が上手くいかなかったようです。当時私はこの3行には銀行口座がなかったので直接被害は受けなかったけど、大変な人いっぱいいました。特にクレジットカードの口座にしてる人は大変だったみたいでした。
そういったいろいろあって、読んでる分にはかなり面白い内容でした。もちろん当事者の方々は大変だったと思いますけど。一読に価値ありです。
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銀行関係が続いたので、次はもう少し気楽に読めるのが良いかも。
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