チェ39歳別れの手紙
「チェ39歳別れの手紙」
日劇PLEX3
前作「チェ28歳の革命」に続く、「チェ39歳別れの手紙」を見てきた。
キューバ革命の成功という、明るい未来へ向かっていく前作とは異なり、今回の作品では、ゲリラ部隊の指導者として、ボリビアの山中を彷徨いつづけるゲバラの姿を追いながら、ドキュメンタリーのように淡々と物語は進んで行く。
共産党からは裏切られ、農民からの賛同も得られず、脱走兵から情報が漏れ、圧倒的に不利な状態になっても、自分の信念に真っすぐに、ぶれることなく前進して行こうとするゲバラ。
そしてついに囚われの身となり、処刑されていく。ここでアングルがゲバラの目線に変わり、銃で撃たれ息絶えるまでの臨場感が凄まじい。特に効果音も使わず、最後まで淡々と進んで行くことで、逆に凄さが伝わってくる。エンドロールも黒の背景に、効果音もなく淡々と文字だけが流れていった。
自分の持つ理想と現実、キューバを取り巻く世界状況、そんな状況下でも、それでもなお自分の信念に向かって進んで行ったゲバラの生きざまが、死して40年以上たつ今でも、熱狂的に支持されている理由なのかもしれない。そんな一端が垣間見れた気がする。
ただ、「チェ28歳の革命」と「チェ39歳別れの手紙」は1本の作品として、上映すべきだと思う。その方が、よりチェ・ゲバラという人間に近づけたような気がします。
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