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石田徹也-僕たちの自画像-展

石田徹也-僕たちの自画像-展
2008年11月9日(日)~12月28日(日)
練馬区立美術館

20081207ishidatetuya練馬区立美術館に、「石田徹也-僕たちの自画像-展」を見てきた。

石田徹也さんは、2005年5月23日に事故により、31歳という若さでこの世を去っている。その後、NHKの「新日曜美術館」で紹介され、それが大きなきっかけとなって、現在多くの人に支持されている。

石田さんの作品には、同じ顔をした人物がどの作品にも登場する。本人は否定していたようだが、おそらく本人の分身なのだと思う。そして描かれている風景や背景の描写は、驚くほど緻密に描かれている。それに対して、主人公はいろんな物に姿を変え、空想の世界に描かれている。この両極端が相まってひとつの作品となり、その作品から強烈な印象を与えていくのだと思う。

空想の世界というのは、おそらく自分の心の葛藤、社会の閉塞感への感情等からくるものだと思う。どの作品も見て決して楽しいと思わせる作品ではない。しかし確実に何かを考えさせられる作品だと思う。

「燃料補給のような食事」「囚人」「離乳」「兵士」「トイレに逃げ込む人」、また人間を荷物のように描いた「無題」とされた作品、「不安な夢」など、どれも強い印象を受けた。中でも特に強烈なインパクトのあった作品が「待機」と「彼方」。この2作品は続けて展示されており、連作のような感じもするが、その辺は定かではない。とにかくこの2作品のインパクトは相当だった。しばらく動けず、そして見終わった後も何だか重たい気持ちのままだった。

最後の展示室に飾られていた写真は、笑顔でさわやかな青年そのものなんだが、どういった気持で作品を描いていたのだろうか。そしてどういった気持で死んでいったんだろうか。久々に重たい気持ちで、美術館を後にした。しかし決して楽しくなかったのではない、むしろいろいろ考えさせられて、いい展覧会だったと思う。

会場の最初に、父親の石田嘉弘氏の言葉の中に、「最初は絵は全部捨ててしまおうと決心した」と書かれていたが、そうしないでいただいて本当に良かったと思う。捨てられてしまえば、こうやって見ることもできなかった。御遺族の方々に感謝したい。そういった気持にさせられる展覧会です。

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» 「石田徹也展」 [弐代目・青い日記帳 ]
練馬区立美術館で9日より開催される 「石田徹也―僕たちの自画像―」展の内覧会にお邪魔して来ました。 1973年6月16日生まれ。 1992年武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン学科入学。 1995年同大学卒業。 2005年5月23日逝去。享年31歳。 夭折した石田徹也氏初の東京で開催される展覧会。 70点以上の作品が練馬区立美術館2階の展示室に。 一点、二点と単品で拝見したことはありましたが、まとめてこれだけの数を目にするのはこれが初めてのこと。この展覧会が開催... [続きを読む]

受信: 2008年12月 8日 (月) 18時03分

» 練馬区立美術館で「石田徹也―僕たちの自画像―展」を観た! [とんとん・にっき]
石田徹也の父親が、「石田徹也―僕たちの自画像―展」開催に当たって、として、次のように書いています。「徹也が亡くなって、残された膨大な作品の数と大きさに途方にくれ、『絵そのものは、全て捨ててしまおう』と決心し、作品の写真をとり、遺作集を発行させて頂きま... [続きを読む]

受信: 2008年12月23日 (火) 10時47分

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