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近藤浩一路の全貌展

光の水彩画 近藤浩一路の全貌展
2006年9月10日(日)~10月15日(日)
練馬区立美術館

Kondoukouitirou練馬区立美術館に、「光の水彩画 近藤浩一路の全貌展」を見に行ってきた。
西洋画から始まり、新聞社での漫画記者を経て、日本画へ、さらには水墨画へと変貌していく近藤浩一路の生涯を通しての画業が紹介されている。

第一章:浩一路の画業(一)
近藤浩一路は、東京美術学校西洋画科に入学し、本格的に絵を学ぶ事になる。この時の同級生に、岡本一平や藤田嗣治がいる。この頃の作品で印象深いのが、「草刈乙女」や「下京の夜」。まだまだ水墨画と出合う前の作品だが、良い感じです。特に「草刈乙女」は当時の西洋画にどっぷり浸かった様な雰囲気の作品。
この後、浩一路は読売新聞の漫画記者となり、朝日新聞の漫画記者となった友人の岡本一平と「東京漫画会」を結成し活動していく。
こうして、画家と漫画記者といういわゆる二束の草鞋の状態から、次第に画家へと、しかも日本画へと傾いていく。この背景には、川端龍子や小川芋銭らが結成した「珊瑚会」への参加が強く影響している。そして今回の展覧会では、この「珊瑚会」のメンバー達の作品も展示されている。またこの時期の浩一路の作品としては「黎明」が素晴らしい。この光の加減が抜群に良い。また「山寺」も好きな作品。ちょっと横山大観の影響があるような感じもします。

第二章:浩一路の画業(二)
次第に水墨画の世界に傾倒していき、さらにこの時期のフランス旅行や中国旅行が転機となり、洋画的な光線表現をいかした水墨技法を生み出していく。光の水墨画誕生の一瞬かもしれない。
そしてこのコーナーで紹介されているのが、「鵜飼六題」の内の、「浴泉」「黄昏」「飛汀」の三点。どの作品も凄い。躍動感と光の迫力がすごいです。ちなみに残り三点は後期展示だそうです。また「京洛十題」から七点が展示されており、そんな中で「市原野夕照」と「大原野立夏」が素晴らしい。
さらには、「東寺落影」や「山百合」「水郷」「一条戻橋」、それと「茶摘」この茶摘をしているお嬢さんたちの表情がなんとも言えず良いです。また「覚円山雨」や「広沢雨余」も良い。特に「広沢雨余」は山の様子と雲の様子が絶妙のバランスで描かれえます。

第三章:浩一路の画業(三)
このコーナーで展示されている「潦(仲秋)」という作品良いです。というのもホームページでこの作品を見て、この展覧会に行きたいと思った作品ですから。また「雨期」「水田」の作品は、両方とも田植えをえがいたものです。でこの二作品の雲の描き方だ凄い。迫ってくるような迫力。また「十三夜」や「澄」、「金閣寺」と良い作品が続きますが、中でも素晴らしいのが「おぼろ(法隆寺)」。この雰囲気最高です。この日見た中で一番好きな作品。タイトルと作品がピッタリと合ってる。

第四章:光と影の世界
光と影をたくみに使い分けて、この頃になると円熟の境地とでも言うような作品が展示されてます。
「麦踏」や「林中朝耀」「竹林朝陽」「野々宮参道」「白梅図屏風」等々お見事です。素晴らしすぎてため息。

第五章:水の情景
水をテーマにした作品が展示されている。
「八瀬新緑」「白雲山湖」修善寺春雨」「潮騒」と臨場感のある素晴らしい作品が展示されています。

第六章:自然への憧景と旅
旅で訪れた場所の風景が描かれえいる。「昇仙峡」「富士山」「京洛風景」等々。

第七章:慈しみの眼差し
ここに展示されている作品の中では、「狗」が抜群にプリティです。さらにはスケッチや絵日記も展示されていて面白い。特に絵日記に描かれている人達の表情は笑える。

それにしても見応えのある展覧会だった。やっぱり練馬区立美術館は侮れない。それと前期・後期で展示替えが結構あるので、後期にもう一度見に行こうと思う。

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