田能村竹田の世界
文人の夢・田能村竹田の世界展
2005年9月30日(金)~11月6日(日)
静岡県立美術館
ちょっと前ですが、静岡県立美術館に、「文人の夢・田能村竹田の世界」展を見に行ってきました。静岡県立美術館に行くのは、今年3月の若冲以来2度目です。今回の展示は、1.竹田絵画の輝き、2.弟子たち・周辺への波及、3.伝来の中国絵画、4.伝来の狩野派・大和絵、の4項目から構成されていて、重要文化財23点を含む64作品で構成されています。
田能村竹田というと中国・南画というイメージが強く、事実50歳代で描かれた多くの大作が、重要文化財として残されています。勿論それらの作品素晴らしいのですが、個人的には、30歳代~40歳代で描かれた、「花卉図」や「四季花鳥図」「雁来紅群雀図」等の方がすきです。特に「雁来紅群雀図」で描かれた13羽の雀が素晴らしいです。あと何と言っても素晴らしいのが「蝶図」。これは、酒宴の席で酔った竹田が羽織の裏地に描いたと伝えられたものと言う事です。そのため伝田能村竹田という風に表記されています。酒に酔った席で、こういう絵を描けると言うのが、粋とでも言いましょうか。良いですねえ、うらやましい。
他にも、弟子の帆足杏雨や田能村直入の作品や、竹田が影響を受けたとされる中国絵画や狩野派の作品も展示されていました。なかなかに面白い展覧会でした。それと、竹田は37歳の時に隠居して以来59歳でなくなるまで、旅を繰り返し、絵を描き、弟子を育てるといった生活を送ったそうです。ということは今の私の年齢の時には、すでにご隠居さんだったわけです。いくら時代が違うとはいえ、何かそれはそれで凄い。
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