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2005年9月

百花繚乱

百花繚乱ー咲き競う花々ー
2005年8月27日(土)~10月2日(日)
山種美術館

Yamatanehyakka山種美術館にて開催中の「百花繚乱ー咲き競う花々ー」を見てきた。咲き誇る花を描いた作品というのは、個人的に大好きです。また’百花繚乱’という言葉が良いですねえ。我先にと花が競って咲いている様子が目に浮かぶ。たった四文字なんですけど、もの凄く豪勢な感じがします。

まず目に飛び込んでくるのが、中川一政「薔薇」です。この感じが良い。次に石本正「罌栗」。全体に使われている、淡い緑のような色が良い、雰囲気ありです。また速水御舟の「牡丹花(墨牡丹)」と「白芙蓉」。速水御舟の作品はいろんな美術館で見ますが、どれも素晴らしくはずれなしです。今回展示の二作品も、微妙で繊細な色使い、筆使いが何とも言えません。足を止めてつい見入ってしまう作品です。また福田平八郎の「牡丹」も凄く迫力があって素晴らしい。川端龍子も「花の袖」「牡丹」と二つの作品が展示されている。特に「牡丹」の繊細な筆使いは見事です。見惚れてしまう。そんな川端龍子展が、江戸東京博物館で開催されます。今年の年末の超目玉でしょう。

そしてこの展覧会で一番気に入った作品というのが、西田俊英「華鬘」。最初に見た時に、この絵だけ明らかに色使いが違う。百花繚乱という割には、ちょっとダークなイメージだったんですけど、立ち止まってよく見ると、実に細かく丁寧に描かれていて、ダークなイメージは全くない。でもちょっと離れて見るとちょっと暗い。このギャップが面白くて、行ったりきたりしながら見てました。結構迷惑な客だよねえ(ちょっと反省)。あと田能村直入「百花図」も良かったです。これでもっか、って言うくらい見事に描かれてます。この田能村直入は、かの田能村竹田のお弟子さんです。で師匠の田能村竹田展が静岡県立美術館で開かれてます。こっちも行きたい。

毎度毎度充実の山種美術館ですが、10月8日(土)からは「生誕130年 松園と美しき女性たち」が始まります。これも注目です!

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立川談春@博品館劇場

「立川談春、秋のうだうだ。。。」
2005年9月20日(火)
博品館劇場

銀座にある博品館劇場での、「立川談春、秋のうだうだ。。。」に行ってきた。

立川流の人は、回数はともかく人数でいけば結構見てるつもりでいたんですけど、何故か立川談春の落語を聞くのは今回が初めてです。

この独演会は前座なしで、いきなり談春が出てきて、二席目、三席目もすべて談春が務めます。志の輔師匠のパルコと同じ。

この日は、一席目「おしくら」、二席目「汲立て」、仲入りの後三席目「明烏」。さすがに上手いです。特に一席目は大笑い。また見に行きたいし、もっと他の噺も聞いてみたい。
今回楽しかったんですけど、いろんな人から談春は凄く上手い、ということを散々聞かされていたので、自分としてはもう最高潮の期待をして行ったんです。だからもっと聞いてみたい。

ということで、本日のお題です、

Dannsyunn_thumb

それにしても立川流というのは粒ぞろいというかみんなレベル高い。家元も凄いし。林家とはえらい違いだ。

あとCD「立川談春 20年目の収穫祭」も出てます。このCDには、「九州吹き戻し」「文七元結」が収録されています。こっちも聞いてみます。

それにしても落語のチケットとるの大変、今回よく取れたと思って感心してます。

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奥田元宋展

奥田元宋回顧展ー小由女とともにー
2005年9月7日(水)~9月19日(日)
日本橋高島屋

Okudagennsou日本橋高島屋で開催されていた、「奥田元宋回顧展ー小由女とともにー」を見てきた。2003年に亡くなられ、今回が没後初めての回顧展とのことです。実は、奥田元宋の作品をまとまった形で見るのは、今回が初めてです。

奥田元宋というと、「元宋の赤」と呼ばれているほど、赤のイメージが強い。この赤で表現した最初の作品が「秋嶽紅樹」という作品。赤が激しく、直情的に描かれている。さらに驚くことに、この作品を発表した時すでに60歳を越えている。60歳を過ぎて、やっと自分の色にたどりついたということか。道は長い。また「かい」は、山の木々が激しく燃え上がっているように描かれている。さらにバックの金と、月の金が相まって、いい感じを出している。

「奥入瀬 春」「奥入瀬 秋」と2点展示されているが、2点とも素晴らしい。特に水の流れる様子がよく表現されていて、行ったこともないのに、そこにいるかのような感じにさせてくれて、水の流れる音まで聞こえてきそう。
他にも、圧倒的なスケール感のある「紅嶺」や、赤はそんなに使われていないが、「遥」「寂静」「青山白雲」といった作品も素晴らしい。全体の色使いの美しい「綵苑」。秋の風景ですけど、もう素晴らしすぎて、しばし足が止まってしまいました。他にも、「煌嶽」「晩秋地蔵峠」、さらに秋の渓流の様子が素晴らしく描かれている「彩渓淙々」。あと「夕照」も素晴らしい。何か素晴らしい素晴らしいばっかりですけど、本当に素晴らしいです。

また、「元宋の赤」と表現される以前の作品にも、当然ながら素晴らしい作品は多いです。「雪晨」や「花ひらく南房」、あと図録で見ましたけど、京都会場だけの展示となる「盲女と花」も良いです。意地悪しないで、全会場で展示してくださいよ。

あと、今回夫人であり人形作家でもある、奥田小由女さんの作品も展示されている。小由女さんの作品を見るのは、今回初めてです。「蝶」や「花のみち」また今回初展示となる「月の別れ」。さらには、元宋・小由女共作となる「春陽清韻」等々こちらも面白いです。今回2人合わせて、約50点の展示で作品数的にはそんなに多くないのですが、それぞれの作品が素晴らしく、見応えありの展覧会です。日本橋高島屋での展覧会は終わってしまいましたが、この後、横浜高島屋、なんば高島屋、京都高島屋と巡回しますので、興味のある方はチェックしてみたらいかがでしょうか。また、来年2006年4月に奥田夫妻の故郷である広島県三次市に、奥田元宋・小由女美術館が開館するとのことです。こちらも是非行ってみたい。

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山下達郎「SONORITE」

今日アマゾンで注文していた、山下達郎7年ぶりのニューアルバム「SONORITE」が届いた。

Sonorite_thumb

で、聞いてみました。最初は、あんまりくるものがなくて、やたらと打ち込みが多いという印象だったんですけど、何回か聞いていくうち、やっぱり良いです。そのうち打ち込みもさほど気にならなくなった。

今回は、純粋にこのアルバムのための書き下ろしの曲が少ないので、新鮮味にはやや欠けますが、そのあたりは達郎さんですから問題なしでしょう。
「FOREVER MINE」や「フェニックス」やっぱりいい曲だよねえ。あと「KISSからはじまるミステリー」は、最初に聞いた時は凄い違和感だったんですけど、聞いていくうちにくせになりそう。目覚ましテレビの「太陽のえくぼ」は初めてフルで聞きました、いい感じ。ただ「忘れないで」はイマイチかなあ。みょーに演歌みたいだし。

いろいろ書いていますが、正直なところアルバムが良かろうと悪かろうとそんなに気にはしてない。もちろん良いにこしたことはないが。「RIDE ON TIME」で山下達郎ファンになって25年以上たち、52歳になった今日でも、こうやってアルバムを発表し続けてくれる。そんな達郎さんに'Thank You'でしょう。

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見に行って、書けなかった展覧会 その2

その1の続き

8月21日(日)鑑賞
100年前の未来画展
小田急百貨店新宿本店

まあまあですかねえ。つまらなくはなかったが、それなり。

9月4日(日)鑑賞
金箔あやななす彩とロマン 人間国宝 江里佐代子・截金の世界展
泉屋博古館分館

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これ凄いです。行くまではあんまり興味なかったんですけど、みていて新鮮な驚きの連続でした。最終日だったため、図録売り切れでした。残念。

9月4日(日)鑑賞
ゲント美術館名品展
世田谷美術館

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用賀駅から遠いので、どうしようか迷っいましたが、行ってきました。行って正解、良い展覧会でした。今年はベルギー関連の展覧会多いです。

9月11日(日)鑑賞
写真はものの見方をどのように変えてきたか 第3部再生
東京都写真美術

全4部シリーズの第3部。今回は、12人の日本人カメラマンと、彼らを取り巻く戦争の影響。なかなか面白いです。それにしても、写真を大胆に合成してます。大量の戦車のや、終戦を告げる放送を聴く少女の涙とか、そこまでやるかといった感じです。

9月11日(日)鑑賞
ブラッサイーポンピドゥーセンター・コレクション展
東京都写真美術館

どれもモノクロプリントでいい感じです。あと落書きは面白かった。国によって落書きもずいぶん違う。

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見に行って、書けなかった展覧会 その1

7月中旬ぐらいから急に忙しくなり、展覧会に見に行ったけどここにアップ出来なかったというのが結構あります。別に義務でやっている訳ではないので、書かなければ書かないでいいのですが、何か気の毒なのでタイトルぐらいは書いてみます。

7月10日(日)鑑賞
魅惑の17-19世紀フランス絵画展
損保ジャパン東郷青児美術館

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ルイ・ジョセフ・ラファエル・コラン「花瓶のアイリス」良かったです。

7月23日(土)鑑賞
レオノール・フィニ展
Bunkamuraザ・ミュージアム

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これは良かった。見応えあり。最後に展示してあった、各時代のフィニのカラーポートレイトが面白かった。各時代で表情が全然違う。

7月31日(日)鑑賞
ジャン・コクトー展
日本橋三越本店

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いきなりのアンディ・ウォーホールによる自画像は格好良い。後半に展示してあった、花を描いた5点の作品は素晴らしかった。内容充実でした。

8月14日(日)鑑賞
京都日本画の精華展
MOA美術館

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MOA美術館の感想は書いたんですけど、こっちは結局書かずじまい。感想としては、どれがどうということはないです。みな素晴らしい。個別に書き出すときりがない。

8月14日(日)鑑賞
アンコールと生きる
東京都写真美術館

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この日が最終日だったので、MOA美術館からの帰り道に見てきました。しかしながら、あれだけの建造物があんなに酷い状態というのは知らなかった。かなりの驚きでした。

その2に続く

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浜田省吾@横浜アリーナ

SHOGO HAMADA ON THE ROAD 2005
MY FIRST LOVE
2005年9月11日(日)
横浜アリーナ

雨の中、横浜アリーナに浜田省吾のライブを見に行ってきました。

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途中いろいろあって、横浜アリーナに着いたのが午後4時45分。午後5時開演なので結構ギリギリ。席はアリーナでステージよりの一番上(アリーナといっても、1階席です。通常アリーナと呼ばれる席は、横浜アリーナではセンター席となります。)

お客さん入りも凄い。立見席まで超満員。しかも午後5時にはほとんどの人が席についている。今まで洋楽のライブに行く事が多かったので、これは凄い。
それにしても横浜アリーナは見やすい。このくらいキャパシティのあるホールでは、抜群に見やすい。ライブが始まるまでのBGMは、ビートルズやビーチ・ボーイズといった60年代もの、この辺は浜田省吾のお気に入りチューンでしょう。

いよいよ午後5時10分頃に客電が落ちてライブスタート。
1曲目から総立ちかと思ったら、「ある晴れた夏の日の午後」でスタート。おいおいって感じでちょっと拍子抜け。それでも2曲目の「光と影の季節」で総立ち状態に。その後は「この夜に乾杯!」「終りなき疾走」「THANKYOU」「君と歩いた道」「凱旋門」「さよならゲーム」その他いろいろといい感じで進行して行くと、途中休憩へ。おいおい落語会じゃないんだから。もっとも平均年齢高そうなので無理はできません。
気を取り直して、その後も「I AM A FATHER」「HANABI」「MONEY」「J・BOY」「片想い」「旅立ちの朝」その他たくさん、そして「日はまた昇る」で本編終了。
アンコールではセンターステージでロックンロールタイム、「初恋」「バックシート・ラブ」「土曜日の夜と日曜日の朝」「星の指輪」「ラストショー」「さよならの前に」等々。さらに2回目のアンコールまでやって公演終了。終了時間なんと午後8時40分。3時間半もやってたことになる。でも全然そんなに長く感じなかった。

今回初めて浜田省吾のライブ行きましたけど、席も良くて肉眼ではっきり浜田省吾見れたし、映像をふんだんに使われていて、それが凄く効果的に使われていて良いライブでした。

今回のオーディエンスは30代・40代が中心、ミュージシャンとオーディエンスが共に良い時間を共有しながら、年をとってきたいうことだと思う。かくゆう浜田省吾も愛奴でデビューして30年、このツアーが終わるまでは52歳だそうです。でも昔の映像とか見ると、異常に肩に力は入っていて、今の方が断然格好良い。

本当に格好良いオヤジです。

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佐伯祐三展 (1回目)

佐伯祐三展 芸術家への道
2005年9月10日(土)~10月23日(日)
練馬区立美術館

Saekiyuzo水曜日深夜に、いつものようにコンビニにぴあを買いに行き、パラパラ見てると佐伯祐三展の文字が。この時に、私の中でスイッチが入ってしまいました。佐伯祐三 キターー!って感じです。ということで、午前中で仕事を終わらせ、行ってきました練馬区立美術館。金曜日は体調最悪で外出先から直帰してしまい、正直初日に行くのは無理かとも思ったんですけど、朝起きてみると何故かハイテンションで、行ってきました。しかも初日です。今回の展覧会は、「美術学校時代」「第一次滞仏時代」「一時帰国した下落合時代」「第二次滞仏時代」の、4つの時代に分類されて作品が展示されています。

美術学校時代の作品としては、自画像や裸婦画などが多く展示されている。そして、それらの作品を見ていくと、中村彜からかなり影響を受けていたというのがわかる。絵のタッチが似ている。

そして、第一次滞仏時代・第二次滞仏時代と、2度のフランス滞在でいわゆる佐伯祐三の作風ははぐくまれて行く。フランスに渡って最初の頃の作品は、風景全体を描いた風景画が中心だったようですが、次第にパリの街の一角を切り抜いたような、あの独特のタッチになって行きます。この街角を描いた作品からは、ユトリロの影響が垣間見れます。少し斜めに、そして街角全体がうねっているかのような印象を与える作品たち。佐伯祐三の思いのたけが、キャンパスに表現されているといった感じです。さらに、そこには多くの人達の姿も描かれていて、ただ単に街角を描いたのではなく、そこい生きている人達の息吹も伝わってくる。第二次滞仏時代の作品は、感性がより研ぎ澄まされ作品がシャープさを増した感じがする。一番最初に衝撃を受けた作品「ガス灯と広告」もこの時代の作品。もっともこの時は佐伯祐三という名前は知らなかった。その後印象に残る作品が何点かあり、その画家の名前が佐伯祐三だった。

また、第一次滞仏時代・第二次滞仏時代の間に、一時帰国して下落合に住んで活動していた時代の作品も展示されている。「下落合風景」と題された作品が多く、あの独特のタッチで描かれており、もちろんそこで生活する人達も描かれている。

わずか30年という短い生涯ということを考えると、遺した作品は多い。貪欲に、そして必死に制作活動にしたという証だろう。「パリでしか私の芸術は見出せない」と言ったのもうなずける。まさに太く短く全速力で駆け抜けた人生だったと思う。また、今回そんなパリ滞在時の写真も展示されていたり、当時描いたアングルと同じアングルで、現在の様子を写した写真も展示されている。80年近くたっているにもかかわらず同じ景色がいくつかまだ残っています。

今回の展覧会は、油彩・水彩・その他関連資料も合わせて約140点もの作品が展示されている大規模展覧会です。たっぷり時間をかけてじっくり見るとをお勧めします。見応え十分です。初日という事もあったんでしょうか、お客さん入ってました。ギャラリートーク40人ぐらいいたと思う。

今回の佐伯祐三展は、11月に和歌山県立近代美術館に巡回します。というか、東京で開催というのを知らなかったので、11月に和歌山に行く気満々だったんですけど、こっちで見れてよかったです。といっても、和歌山会場のみの展示という作品が何点かあるようなのでそっちも気になります。10月23日(日)まで開催ですから、あと何回かは足を運ぶと思います。最後に、図録のタイトルページの表記で、和歌山県立近代美術館美術館と表記されてます。美術館が一つ余計だと思うんですけど。

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「ゴッホ展」〜「パリ・モダンー万博の時代展」

ゴッホ展
2005年7月26日(火)~9月25日(日)
愛知県美術館

午後2時ちょっと前に京都国立博物館を出て、バスで京都駅へ。それにしても京都という街はバスが便利です。ほとんど待ち時間のストレスもなく、移動が出来ます。京都駅に着いて、新幹線の時間まで少し間があったのでここで昼食。朝から動き回って暑かったので、昼から生ビール飲んでしまいました。そして名古屋までの車中爆睡。
実は今回せっかく京都まで行くんだから、帰りに名古屋で途中下車してゴッホ展も見ようという、強引な計画を立ててしまいました。ゴッホは、東京の時に2回行って、2回ともあまりの混雑で断念してますから、今度が3度目の正直です。

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午後3時半頃名古屋駅に到着、そこから地下鉄東山線に乗り換えて栄駅で下車。そして愛知県美術館のある愛知芸術文化センターへ。ビルに入って、その混雑ぶりに唖然。ある程度混んでるのは予想していたんですけど、それにしてもここまで混んでるのかよ、この時点で待ち時間50分。それでもなんとか30分ぐらいでエレベーターに乗れました。美術館はこのビルの10階です。やれやれと思いながら10階に着くと、またしても長蛇の列。ここからの待ち時間が20分。中に入る頃にはすでにヘロヘロです。

2005_08280048
東京だけでなく、名古屋でも人、人、人、、、

気を取り直して作品を見ると、初期にあたる作品では、「父が所蔵していた聖書」「織機と織工」「古靴」が印象に残りました。特に「古靴」は素晴らしい。この頃の作品は見たことがなかったので、新鮮でした。

また、パリ~アルル時代の作品が続きます。「モンマルトルのムーラン・ド・ラ・ギャレット」「レストランの内部」花の静物」「アルル近郊の花畑」「種まく人」「夜のカフェテラス」「公園の小道」「黄色い家」等々。このあたりは見応え十分、精神的にも一番安定していた時期だと思う。さらには、「花魁」も展示されている。この作品を見るあたり、浮世絵からいかに大きな影響を受けたかがわかる。またゴッホが影響を受けた歌川広重の浮世絵も展示されている。あと名古屋での巡回に限って「ひまわり」が展示されていました(8月28日まで)。これは損保ジャパン東郷青児美術館で展示されているものです。

そして最後のコーナーが、療養生活から立ち直りつつある時期から、自殺するまでの間に描かれた作品が展示されています。「サン=レミの療養院の庭」や「糸杉と星の見える道」は素晴らしい。特に「糸杉と星の見える道」は、もう何と表現したらいいのか、ゴッホの思いのたけが全てつまっていつような、狂気の一枚のような気がします。そしてこの年の7月自らの命を断つわけです。絵を見ていて、何か切ないねえ。自分に絶望して自殺した画家の作品が、死後100年以上たった今これだけ人を集めている、しかも彼が愛した浮世絵の国日本でというのが不思議な感じがします。

今回名古屋に寄ってゴッホ見れてよかったです。が、実は図録を買って良い気分で会場を後にしたのですが、途中で図録が不良本だという事に気づきました。裏表紙が折れて表面加工してあるビニールが剥けてるし、本が折れていて、折れた筋が入ってる。めくろうとするとゴアゴアするんです。ただ気づいた時は、もう6時を回っていたし、レシートも捨ててしまっていたので、今回はしょうがないということで地下鉄の駅のゴミ箱に捨ててきました。図録は買った時に、ビニール袋から出してちゃんと確認した方がいいと思います。それから、ちゃんとレシートはとっておきましょう。

Matuzakayaparismodernその後、地下鉄名城線に乗って矢場町駅で下車して、松坂屋美術館で、「パリ・モダンー万博の時代展」を見る。この展覧会メモをとるのを忘れてまして、あまり詳しく書けません。ということで省略。
ただ、チケットやチラシに使われていた、ロベール・ドローネー「エッフェル塔」は良かったです。この鮮やかな色調や構図は大胆で見事です。あと、デュフィやマティスの作品も良かった(メモとり忘れたので、作品名がわかりません)。デュフィの作品は、何か独特のリズム感があるように感じられて、大好きなんです。

 その後、地下鉄で名古屋駅まで戻り、軽くラーメン(味噌ラーメンの味噌が、八丁味噌だった)食べて、新幹線にて無事帰ってきました。嵐のような一日でしたが、面白かった。まだどこかに行きたい。(おわり)

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龍馬の翔けた時代

龍馬の翔けた時代ーその生涯と激動の幕末ー
2005年7月16日(土)~8月28日(日)
京都国立博物館

Ryomasyoumenn5月に曽我蕭白を見に行った時に、この展覧会のチラシをもらってきまして、夏にまた京都に行こうと決めていたのですが、予想以上に忙しくなかなか行けず、やっぱり最終日の鑑賞となってしまいました。東京でも京都でもやっぱりこうなってしまうのです。

今年は、坂本龍馬生誕170年だそうです。司馬遼太郎さんの「竜馬がゆく」を初めて読んだのは、いつのことか忘れてしまいましたが、何度も何度も読み返し、ドラマを見たり特集番組を見たり関係書物を読んだりと、私にとっては興味の尽きない人物です。勿論大ファンです。そんな龍馬の展覧会ですから、是非見ておかないとということで、今回の強行日程な訳です。

今回の展覧会のメインは書簡です。これは龍馬がいろんな人達に宛てたものや、龍馬に宛てられたもの、また幕末動乱のさなかにそれらの関係者の間でやりとりさせたもの等いろいろあります。例えば、久坂玄瑞が武市半平太に宛てた書簡であったり、木戸孝允が坂本龍馬に宛てたものやその逆のもの、坂本権平や乙女姉、春猪に宛てたもの、寺田屋の登勢に宛てたものなどさまざま。それにしても龍馬かなりの筆まめだと思われます、といっても今のように電話やメールがあるわけでもなく、手紙が唯一の伝達手段ですから無理もない。特に親近者にはとても長文の手紙が多く、時にはイラストの解説つきだったりします。親近者に宛てられた書簡には、龍馬の偽らざる心境が記されていて、龍馬の人間性を垣間見る事が出来る。

また、今回特に注目すべきは、木戸孝允から坂本龍馬に宛てられた,「薩長同盟密約」の書簡です。かなりの長文で、しかも木戸孝允が確認のため坂本龍馬に裏書を求め、坂本龍馬が朱色で書いた裏書も展示されています。裏書を求めるあたりに、第二次長州征伐を目前に控え、当時の長州藩の置かれた立場や木戸孝允の必死さが伝わってくる。さらには、これを成立させなければ、日本国が危ないという坂本龍馬の気持ちも伝わってくる。さらに驚くべきは、「新政府綱領八策」。明治政府はこの綱領の通り進む事となる。これを坂本龍馬一人で考えたのか、何人かでまとめたのかは解らないが、坂本龍馬の筆で残っているところが凄い。

他にも「海援隊日誌」や「海援隊約規」といった海援隊関係の書簡。さらには、坂本龍馬着用の紋服や湯呑や刀等も展示されている。また、渡辺崋山や他にもこの時代を生きた多くの画家達の作品も展示されている。そんな中で、画家ではないが坂本龍馬の盟友武市半平太の「獄中自画像」や「椿美人図」といった作品は素晴らしい。こんな時代でなければ、この分野でも十分に名を残せたと思う。

今回の展覧会、やっぱり見てよかったです。藩が中心で日本国という意識があまりなかった当時、攘夷だ倒幕だと世間が騒いでいる時に、世界を考えてそこから日本という国を見ていた数少ない人物だと思う。薩長同盟を成立させ、新政府の綱領を作り、そうしながら当人は新しい日本を見ることなく逝った、33歳という短い生涯。でも本当にやりたい事はなんだったんでしょうか。やっぱり海と船ですかねえ。(つづく)

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国宝三十三間堂

京都国立近代美術館で小林古径展を見たあと、美術館前のバス停からバスに乗り、三十三間堂へ。5月に来た時は、うっかり中を見るのを忘れてしまったという、大失態をしでかしてしまったために、今度こそ中を見るのだ。

いざ中に入って、もうびっくりです。なにこれって感じ。

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雷神・風神像を初めとする、数多くの国宝の像が並びます。そして圧巻なのが、真ん中の巨像(中尊)と、左右500体づつ置かれた観音立像。これだけ多くの観音像がこれだけ整然と並べられていると、凄い迫力というか、圧迫感を感じます。しばし呆然。この中尊は、頭上の11の顔と40本の手で表現されているそうです。なんか北斗神拳の奥義を炸裂させているケンシローのようだ。それにしても写真撮影が出来ないのが残念です。満足感に引きずられながら、道路の向こうの京都国立博物館へ。(つづく)

*今回添付した画像は、パンフレットに載っていた写真です。内部での写真撮影は禁止ですので、くれくれもご注意を!

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