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五百城文哉展

甦る明治の洋画家 五百城文哉展
咲き競う百花百章ー
2005年7月16日(土)~8月28日(日)
東京ステーションギャラリー

Imogibunnya東京ステーションギャラリーにて開催中の、「五百城文哉展 咲き競う百花百章ー」を見てきた。この展覧会を見に行くきっかけになったのが、今年の3月に府中市美術館で開催された「百花の絵展」で、五百城文哉の「百花百草図」を見たのがきっかけでした。それまで名前も作品も知らなくて、府中で見たあとも特に他の作品を見たわけでもないんですけど、府中で見た作品の印象が強く、また特徴のある名前なので憶えていたんだと思います。

五百城文哉は、特に有名ということもなく現存する作品もそんなに多くない。しかし、最近になって再評価されてきている画家の内の一人だそうです。そのきっかけが、五百城文哉の作品が海外で再発見され、それらの作品が日本に帰ってきたことが大きいそうです。実際にロンドンなどでは、当時から高い評価を受けていたようです。最初のスペースには、そういった里帰りした作品が展示されています。

Ⅰ.還ってきた水彩画ー海外で再発見され日本に里帰りした五百城の水彩画の世界
まず眼を引くのが、「日光杉並木街道」。どこまでも続く杉並木を、荷車で荷物を運ぶ人達の息吹が伝わってきそう。構図の巧みさがうかがえる。また、「東照宮五重塔」「日光陽明門」「東照宮唐門」といった日光の様子を描いた作品を、数多くの遺している。どれも細部にわたってよく描かれているし、そこにいる人達の様子も描かれている。また農村で働く人達の様子も多く描かれている。また、うっすらともやがかかった山頂、流れる川、色づく木々の様子がいいバランスで描かれている「晃嶺」。他にも「富士山」や「林間小径」「含満が渕」など良い作品たくさんあります。

Ⅱ.甦る明治の洋画家ー忘れられていた画家五百城の残した風景と肖像
ここでは「春日山春景図」と「袋田の滝」が良いです。前者は、当時の農村の風景をいい感じで描いている。本当に日常そのまんまです。後者は、水の流れ落ちる様子が、ダイナミックに描かれています。こういう水の流れる感じというのは、当たり前ですが描く人によって違ってくる。「桜岡源次右衛門肖像」。素晴らしく良い表情で描かれています。絵から、人となりが伝わってくるような作品です。

Ⅲ.咲き競う百花・五百城文哉の植物画の世界ー百年の時を越えて咲き続ける植物写生の数々
最後は、植物画です。掛軸作品の「晃嶺群芳之図」「御花畑図」「百花百草図」と、屏風作品の「百花屏風」はまさに圧巻。特に「百花屏風」には、42もの植物が描かれている。この4点、現実的と非現実的がうまく入り乱れていて、でもそのあたりに違和感を感じさせない、緻密さと構図のバランスが素晴らしい。植物画というよりは、もう立派な風景画です。また植物画も数多く展示されている。ここで展示されている植物画の大部分は、植物それ自体だけを描くのではなく、必ず背景が描かれている。こうして描かれている方が、見やすい気がする。

行く前は、五百城文哉は植物画というイメージが強かったが、良い意味で期待を裏切られたというか、色々なタイプの作品が見れて、良い時間が過ごせた。それから、会期中に一部作品の入れ替えがあるそうです。「百花百草図」は、8月14日(日)までの展示です。

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