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小山田二郎展

異形の幻視力 小山田二郎展
2005年5月28日(土)~7月3日(日)
東京ステーションギャラリー

2005_06070183東京ステーションギャラリーにて、「異形の幻視力 小山田二郎展」を見た。実は、この前の展覧会「佐野繁次郎展」を見に行った時に、あんまりピンとこなくて寂しく帰ろうとした時に、次回告知のチラシを見て思わず絶句。ということで、会期初めに行って来ました。

小山田二郎は、記憶から生まれる幻想や自己の内面にある小宇宙を描き続けた画家で、攻撃的かつ自虐的な造形感覚と表現力は鮮烈かつ衝撃的、とチラシにには書かれています。さらに、彼は、抽象とシュルレアリズムという二つの新しい芸術思潮の影響を受けた前衛的な画家とも書かれています。なるほどそういう説明を読んでから見ると、実に興味深い。どの作品も、絵のモチーフを自分の中で昇華して、自分の思い描く姿へと変貌させて、その姿を表現していったように感じられる。

「野蛮人」や「昔の正者」「はりつけ」「夏の夜」、また女性を鳥に例えて表現して、数多くの作品として描かれた「鳥女」等々。これらの、どの作品も攻撃的であり、またどこか自虐的な表現で描かれており、見る者を圧倒する迫力がある。さらには、「手」そして、チラシで見て衝撃を受けた「ピエタ」は素晴らしいです。この作品の前ではしばし立ち止まってしまった。

また、スケッチが多く展示されている。これらの作品は、絵自体がかなりしっかり描かれている。こういった作品は、彼の歩んできた人生によるところが大きいのだと思う。常に病気と闘いながらの生活、そして家族を残しての失踪。それ以降は画廊に作品を送る事だけが社会との繋がりとなり、その死が新聞で報じられたのも、死後8ヶ月後もことだった。年譜を見ていくと、作品以上に小山田二郎という画家に対して、衝撃を受けた。そんな展覧会だった。

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