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小林古径展(1回目)

近代日本画の巨匠 小林古径展
2005年6月7日(火)~7月18日(月)
東京国立近代美術館

Kokei竹橋の、東京国立近代美術館で開催中の、「小林古径展」に行ってきた。自分の鑑賞パターンとしては、異例の早い時期での鑑賞。ただそれにはわけがあって、いづつさん、はろるどさん、おけはざまさんらのブログから、今回の展覧会前期・後期でかなりの作品の入れ替えがあるとういうこと、そして前期は6月26日(日)までということで、早速行って来ました。

今回の展覧会、大きく分けて3つに分けられています、

第一章 明治ー歴史画からの出発ー
「村上義光」16歳で上京し、梶田半古の弟子となり、その年に発表したいわゆるデビュー作。「妙音」は配色のバランスがとても良い作品。凄く雰囲気のある作品だと思う。「加賀鳶」この作品は、下図も一緒に展示されている。加賀鳶とは、加賀前田家の江戸における私設消防団。火事と喧嘩は江戸の華なんて言われたぐらい、当時の江戸は火事が多かった。そんな火事に立ち向かう、男達の勇ましさと、火の手の凄さと、庶民の様子とよく描かれてます。臨場感たるや素晴らしい。この作品の制作を通じて、古径は岡倉天心からも指導を受けています。天心の言葉は、「一生の信条となった」と後に語っています。このじき天心の影響力の凄さを感じます。また、模写や写生を行った際の、スケッチブックも展示されている。どれも素晴らしいです。やっぱりこういう基礎的な描写力が大事です、

第二章 大正ーロマン主義の華やぎー
時は大正時代。短い間でしたが、俗に「大正ロマン」と言われ、大衆文化が花開いた時代。この時代の作品としては、ポスター、チラシにも使われている「極楽井」。下図と共に展示されています。これ良いです。なんか清楚でりんとした空気がこちらまで伝わってきます。さすがにこの作品は、通期展示です、当たり前か。見に来てこれが無かったら、それこそ詐欺でしょう。他にも、「柳桜」、「初夏」等も良いです。特に「初夏」のこの薄緑とでも言うんでしょうか、この色は日本画独特で好きです。あと何気に燕が3羽舞っている姿も、良いです。
またこの時期に、日本美術院の記念事業の一つとして、前田青頓と一緒にヨーロッパ視察に出かけています。この経験が、一つの転機になったとされています。

第三章 昭和ー円熟の古径芸術ー
ここでは、生命、自然、人間の3つのテーマに分けられて、展示されている。
Ⅰ.生命への讃歌
 「犬と柘榴」「子犬」この2作品、もう最高です。とにかく可愛い、しばし見惚れてしまった。
Ⅱ.花と実と自然を見つめて
 「柿図」「てっせん」「椿」そして絶筆となった「牡丹」等々。こういった作品は、忠実な写実です。見ていて感心するばかりです。絶筆となった「牡丹」凄く良いんですけど、葉が黒なんです。最後を意識してなんでしょうか。
Ⅲ.人の姿 -祈り/暮らしー
 「琴」「弥勒」「人形」等々。「琴」の女の子の表情がいいです。常に姿勢よくというのは、常に意識していくべき、大事なことだと思います。「人形」はこれだけ空気が違うような感じがして、ちょっと異質です。そこが印象的です。

古径の作品をこれだけまたまって見る機会は初めてなので、良い展覧会だったと思います。思いますが、前期・後期でこんなに多くの作品の入れ替えは、いかがなものかと思う。前期・後期以外にも、中途半端な展示期間だったり、京都会場のみ展示だったり、もう少し考えた方がいいのでは。また入場料も、これだけ入れ替えがあるのなら、1回目のチケット見せれば、2回目は半額とかそういう配慮が欲しいきがする。人気のある展覧会は、何もしなくても人が入るからサービスしないというのは、あまりにもお役所的すぎると思う。もう独立行政法人となっているわけだから。

いろいろ書いたけど、後期も行きます。しかも、7月3日までに行きます。そうしないと「木莵」が見れない。本当にこういうの、勘弁して欲しい。

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