中島潔展
中島潔が描く パリそして日本
2005年5月3日(火)~5月15日(日)
日本橋三越本店
日本橋三越本店で「中島潔が描く パリそして日本」展を見てきた。やっぱり最終日。ただ今回は三越の最終日にしては、そんなに混んでいるということもなく、スムーズに見れました。
今回のチケットのウラに、中島潔さんを「風の画家」という表現で紹介しています。なるほどそう言われてみると、作品を通して風が吹き抜けるように感じる作品は多い。「風鈴」や「駅舎」、「風の花」「かんかんからす」「彩づく季節」、あと桜の花が舞ってる「祈り」等々。またこれらの作品に描かれる子供達の表情が、どことなく悲哀を感じる。あと、子供達のかたわらに必ず描かれている子犬が、実に表情豊かでそして可愛い。本当に可愛いよこれは。また「秋の音」落柿舎」等に描かれている、草の固まりの描き方がとっても良い。こういった表現は大好き。
「風輝く」や「秋桜の詩」「花かずら」童の四季」等の明るい色を使った作品も良い、特に4枚の作品からなる「童の四季」は、流れるような四季の表現が圧倒的に素晴らしい。
またパリに渡ってからの作品も多く展示されている。こちらの作品も、描く対象が、日本人からフランス人に、また街並みがフランスぽくなっているだけで、本質は変わっていない。「cafe」や「少女と犬」「姉弟」等は、見ているこちらが切なくなるくらい素晴らしい。そして会場の最後、出口の所に展示してあった、「山茶花」と「積もった雪」は良かった。特に「山茶花」は、他の作品とはかなり雰囲気が違い、艶やかで素晴らしい。
他にも素晴らしい作品がたくさんあります。そして今回の展覧会で特に良いと思ったのが、「街の雨」と「冬の彩」。2作品とも、風が吹き抜ける感じと躍動感が抜群に良い。特に「冬の彩」は子供と2匹の子犬が跳んでる絵で、その躍動感たるやこちらに飛び出して来そうなぐらいに迫力がある。
それにしても、良い展覧会いでした。中島潔さんが描く世界は、内面の世界をいかに描くかと言う事に尽きるような気がする。実に奥が深い。
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