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日本のたばこポスター展

時代を映す街角のアート
日本のたばこポスター1901-2000
2005年3月5日(土)~4月17日(日)
たばこと塩の博物館

2005_04170059渋谷にある、たばこと塩の博物館にて「時代を映す街角のアート 日本のたばこポスター1901-2000」展を見てきた。ポスター好きの私としては、これは行かねばと思っているうちに、やっぱり最終日になってしまった。

たばこポスターの歴史は、20世紀のスタートとほぼ同時期に始まります。東の岩谷商会、西の村井兄弟商会が激しい宣伝競争を展開します。そして、それを可能にしたのが当時の最先端の印刷技術です。村井兄弟商会は、京都に東洋印刷株式会社を設立、一方の岩谷商会は、凸版印刷合資会社(現在の凸版印刷株式会社)の設立を支援。ここに、村井・東洋対岩谷・凸版の図式が出来るわけです。その後、タバコは専売制に移行したために、一時期ポスターは影を潜めますが、大正時代に復活し昭和初期には、杉浦非水らによって商業美術と呼ばれるまでになっていきます。しかしその後は、戦争へと突入していく時代背景の中、たばこのポスターも軍事色の強い物となり、ついには物資の不足からポスターは姿を消し、そして敗戦を迎えます。

そして、終戦から日本が立ち直りつつあった昭和20年代後半に、田中寅吉や樋口忠男らによって、たばこポスターは復活の足がかりを作り、昭和30年代の高度経済成長時代に合わせて見事に復活します。その一翼を担ったのが、亀倉雄策や河野鷹思といったグラフィックデザイナーであり、若き日の和田誠であり、秋山庄太郎といった人たちです。秋山庄太郎が撮った女優を起用したポスターなかなか刺激的で良いです。白川由美や香川京子といった美人女優さん達が、たばこを吸っている。今ではちょっと考えられないですけど。ただこのころは、煙草に嫌なイメージはなかっただろうしと思う。何と言っても当時のキャッチコピーが、「今日も元気だたばこがうまい!」とか「たばこは動くアクセサリー」といった感じですから。

1970年代後半から、テレビCMへの比重が重くなり、ブランドイメージを前面に押し出していく形に変わって行き、それと同時にマナーや健康といった社会的な問題も問われるようになっています。最近では、緒形拳を起用したCMの「私は愛煙家です、私は捨てない」といったものもあります。現にヨーロッパではたばこの広告がかなり規制され、F1がヨーロッパの国々で行われる場合は、たばこのチームスポンサー名を外している。これからますます規制は厳しくなっていくでしょう。

ただ、どんなに時代が変わっても、映像の時代になっても、街角のポスターというのはなくならない。今でも街角に貼られたポスターの宣伝効果は大きいと言う事でしょうか。それはそれで嬉しいですけど。

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