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国芳・暁斎 なんでもこいッ展だィ!

「国芳・暁斎 なんでもこいッ展だィ!」
2004年12月11日(土)~2005年1月23日(日)
東京ステーションギャラリー

Kuniyosi東京ステーションギャラリーにて開催中の、「国芳・暁斎 なんでもこいッ展だィ!」を見てきた。これは、幕末の浮世絵師 歌川国芳と、幕末明治に活躍し、狩野派の称号をもちながらそれにとどまらず、画鬼とまで称された河鍋暁斎の、贅沢なまでのコラボレーション企画展といったところでしょうか。

1節 役者似顔絵
展示室に入ると、いきなり巨大な幕引が展示されている。「新富座妖怪引幕」仮名垣魯文が、新富座に贈呈したもので、絵を暁斎が担当した。これは、芝居に出る歌舞伎役者を妖怪に見立てて描かれている。真ん中が九代目市川団十郎、その隣が、五代目尾上菊五郎、その他にも初代市川左団次、三代目中村仲蔵、市川団右衛門、八代目岩井半四郎等々。ちなみに暁斎はこの引幕を四時間で描き上げたらしい。また、国芳の作品で、「荷宝蔵壁のむだ書」当時役者の似顔絵は禁止されていたため、いろんなものに形を変えて描いたもの。いつの時代もいたちごっこはあるものだ。

2節 武者絵・風景画
暁斎の「幟鍾馗之図」「鍾馗図」躍動感があって、顔の表情が良いです。また「朱鍾馗と鬼」は見本摺と本番の摺が並んで展示されており、その違いが面白い。また、国芳の作品では、「宮本武蔵と巨鯨」や「鬼若丸と大緋鯉」は、壮大で躍動感かある。この描き方凄いね。また風景画では、国芳の「相州江之嶋之図」や全10種類からなる「東京名所」その中から「佃嶋」「かすみが関」「両国夜の雨」等。佃島はもう埋め立てられて地名しか残っていない。佃島を伝えるのは、落語やこういった絵しかないのかもしれない。暁斎は、「東海道名所之内」から「秋葉山」この絵には「秋葉神社」や「大燈山秋葉寺」の様子が描かれている。

3節 戯画・風刺画・動物画
暁斎の「書画展覧余興之図」凄く良い。奥では宴会、酔って寝てる人や酒を飲み続ける人。手前では、書を描く人にそれを見る人。それぞれが本当に楽しんでいる様子が出てる。「枯木寒鴉図」は暁斎自身が百円の値をつけた作品。

4節 画稿類
下絵(デッサンみたいなもの)です。これよく見ると、下絵にアイやアカ、茶、白といった色の指定がしてある。また、河竹黙阿弥作「漂流奇譚西洋劇」の、「パリス劇場表掛けの場」や「米国砂漠原野の場」は下絵と本番と両方展示されてますけど、本番の上がりは素晴らしい。こういう絵も描けるんだぞ、という所をさりげなく示しているようだ。まさに「なんでもこいッ展だィ!」といったところか。

5節 美人画
国芳の「駒形の朝霧」「四季心女遊 春・夏・秋・冬」「夏装美人図」さすがに美人図だけあって、しっとりしていて良い気分です。また、暁斎の「横たわる美人と猫」赤い襦袢からひざが見える。脇にはキセルがあって、なんとも言えず艶やか。また一緒にいる猫の表情が良い。「地獄太夫と一休」綺麗な女性の脇で、骸骨が三味線を弾き、その上で踊る一休。リズミカルで最高に面白い。まさに雰囲気は「お化けのロック」という感じ。

見終わっての率直な感想は疲れた。これだけの作品を一気に見ると疲れます。そうは言っても、見ているときは楽しいので、時間がたつのも忘れて見てました。それにしても、暁斎が7歳のときに国芳画塾に入門して絵を学んだことがあったという小さな接点から、これだけの楽しい展覧会を企画した人に拍手を送りたい。

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