日暮里から上野まで歩いてみる
この前の10月最後の日曜日、日暮里駅から上野駅まで歩いてみた。といっても、別にウォーキングが目的でなく、3箇所の目的地に行くためには、歩くのが一番早いというだけのこと。
日暮里駅から歩いて5分くらいのところに、台東区立朝倉彫塑館がある。ここは、朝倉文夫が自宅兼アトリエとして実際に使っていた建物を、そのまま美術館として開放しているもの。
建物に入ってすぐにアトリエがあり、「墓守」「北畠治房像」「大隈重信像」等が展示されている。また真ん中の庭を取り囲むように建物が建てられている。そして庭には池があり、その池を悠々と鯉が泳いでいる。やはり庭の池と言えば、鯉が定番。また、2階の畳敷きの部屋に座って、庭をぼんやり眺めているのは、何とも言えぬ贅沢。思わず大の字に寝てしまいそうになってしまった。さすがにそこは我慢。この建物、細部までしっかり作られていて、何気ないところが、おしゃれだったりする。
朝倉彫塑館を出て、谷中霊園を抜け第2の目的地へ。これがなかなか見つからない。ぴあの記事によるとこのあたりなのだが、と思っていたらありました。白い壁に「SCAI THE BATHHOUSE」、さすが元銭湯を改修したギャラリー。
それにしても、人がいないと思って正面に行くと、日・月・祝日 休館の文字が、ガ~ン。調べないで来た私がいけないのか、と思いその場を去る。横尾忠則は次回にお預け、残念。
そして、上野桜木で言問い通りを突っ切り、藝大へ。今日の最終目的地、東京芸術大学大学美術館にて、「興福寺国宝展」を見る。
興福寺国宝展 鎌倉復興期のみほとけ
2004年9月18日(土)~11月3日(水)
東京藝術大学大学美術館
それにしても、凄い人の数。やっぱり週末の上野の美術館巡りは控えたほうがいいかもしれない。
そういいつつも、まず地下展示室へ。ここはほとんど彫刻以外の物が中心。と簡単に言ってますが、歴史の教科書でしか見たことないような、国宝級がずらり。
そしていよいよ3階展示室へ。いきなり運慶作による、「無著菩薩立像」「世親菩薩立像」がお出迎え。さらに奥には、「四天王立像」の4体があり、さらにその奥には「龍燈鬼立像」や「金剛力士像」。ケースに入ってる訳でもでもなく、こんな近くで観れていいのか、という感じです。これだけの国宝を観れて、しばし呆然。本当に良い物みせて頂きました。心の中で手を合わせたくなるくらいの感動です。本当に良かった。週末の上野も悪くない(笑)。
あと隣の、陳列館で「ひびき・かたち・そざいー東西の改良楽器をめぐってー」という展示会もやってます。これも面白いです。
さすがに、この後「マティス」や「中国国宝」を観る元気はなく、ジャイアント・パンダの前を通り、JR上野駅から電車にのってまっすぐ帰宅です。ハードな1日だった。
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